公開日 2025年12月25日(Thu)
昨日24日(水),2学期の終業式が行われました。
式に先立って,表彰式を行いました。今年も文武両面において多くの生徒を表彰することができました。来年の更なる飛躍を期待します。
それでは,学校長による令和7年度2学期終業式の式辞を掲載いたします。
令和7年度 2学期終業式 式辞
令和7年も残すところあと7日となりました。この1年は皆さんにとってどんな1年だったでしょうか。
1年生の皆さんは4月から川辺高校生としての新しい環境での生活が始まり,さまざまな経験をするうちにすでに9ヶ月が経過しました。高校での学びがどんなものか,だいたい分かってきたことと思います。
2年生の皆さんは学校の中心的な存在となって,生徒会活動や部活動,ボランティアなどに一生懸命取り組んでくれましたね。また,勉強のほうも各教科内容が進むにつれて,難易度が増していることを実感しているのではないでしょうか。
3年生は,本校を卒業してからの行く先を決める大事な試験に挑戦をし,現在もそのまっただ中にいます。すでに試験が終わって進路が決定した人もいますが,来月17,18日に行われる大学入学共通テストを間近に控えて,勉強に集中している人もいます。同じ学年であっても,進む道はそれぞれ違うけれど,みんなご縁があってこの川辺高校で出会って3年間を過ごしている「ティームメート」ですから,最後の一人が進路を決定するまで,すでに進路が決まっている人も,見守って,応援してあげてください。私も,応援しています。共通テストを受ける3年生,体調を崩さないように年末年始を過ごして,弱点強化に注力しながら頑張ってください。
今月12日に発表された今年を表す漢字は「熊」でした。毎年この時期に清水寺の舞台で揮毫されるニュースを目にしていることと思います。環境省の発表によると,今年,4月~10月までの7か月の間に駆除された熊は全国で9765頭だったそうです。出没件数36814(R6+16301)件,人身被害24件(R6+17件)といずれも大幅に増加しています。
令和6年の元旦に能登半島で地震が発生してから,ずーっと地震が全国各地で発生しています。
地震や火山活動が活発な環太平洋変動帯に位置している日本で暮らす私たちは常に災害の恐怖にさらされています。
今までにないことが起きています。熊の被害と地震や水害は何の関係もないのでしょうか。どちらも地球上で起きていることです。私はたどっていくと意外に関連があるのではないか,そんな気がしています。
去年の2学期の終業式では,以前私がこの学校で担任したり,部顧問になって過ごした卒業生の中に,若くして亡くなっている人が2人いて,僕のような年寄りが生きていて,若くて未来のある青年たちが早くいなくなってしまうのは言葉に言い表せない思い辛い思いになる。思いがけず若くして亡くなった人のことを考えるとき,災害に遭わず,事故に遭わず,病気をせずに,自分は,私たちは生きている。つまり私たちは生かされていることの意味を考えないといけないのではないか。
また,生かされているからには,この世でやることがある,ということで,何か人のために役に立つことをしなさいということなんだ。どんな形で人の役に立つのか,その見極めを始めるのが高校生の時期なのだ,という話をしました。
頻繁に発生する地震や災害を受けて,防災という言葉が私たちの身近なものになりつつあります。「備えあれば憂いなし」という先人の知恵から生まれたことわざが腑に落ちる気がします。
今日はクリスマスイブです。この時期になるといろんなところからクリスマスソングが流れていますね。
年末年始は,行く年を思い,来る年への希望を感じる時でもあります。
・自分が過ごしたこの1年はどんな年であったか。
・勉強に,生活に十分な努力を尽くせたか。
・何が足りなかったか,何を改めるべきか
大晦日の夜は除夜の鐘を聞きながら,心静かにこの1年を,そして自分自身を振り返りたいですね。
それではみなさん良いお年を迎えてください。
令和7年師走月24日
校長 伊地知 健三
