公開日 2024年12月24日(Tue)
令和6年12月24日(火)
2学期終業式 校長式辞です。
令和6年も残すところあと7日となりました。この1年は皆さんにとってどんな一年だったでしょうか。
1年生の皆さんは4月から川辺高校生としての新しいステージでの生活が始まり,さまざまな経験をするうちにすでに9ヶ月が経過しました。高校での学びがどんなものかだいたい分かってきたことと思います。
2年生の皆さんは学校の中心的な存在となって,生徒会活動や部活動,ボランティアなどに一生懸命取り組んでくれましたね。また,勉強のほうも各教科内容が進むにつれて,難易度が増していることを実感しているのではないでしょうか。
3年生は進路を実現する学年として,本校を卒業してからの行く先を決める試験に挑戦をして現在もそのまっただ中にいます。すでに試験が終わって進路が決まった人もいますが,来月18,19日に行われる大学入学共通テストを間近に控えて,勉強に集中している人も半数近くいます。同じ学年の人であっても,進む道はそれぞれ違うけれど,みんなご縁があってこの川辺高校で出会って3年間を過ごしている「ティームメート」ですから,最後の一人が進路を決定するまで,決まっている人も見守り,応援してください。私も,応援しています。3年生,体調を崩さないように頑張ってください。
思い返すと,令和6年は今年の元旦に発生した能登半島地震からスタートしました。石川,新潟,富山の3県で426人の方が亡くなっています。被害にあった建物は,石川県だけでも9万1千棟あるそうです。追い打ちをかけるように9月には豪雨災害にも見舞われてしまい,復旧もなかなか進まない状況が続いています。
日本は,地震や火山活動が活発な環太平洋変動帯に位置していることは皆さんも知っていると思います。能登半島は鹿児島からは遠く離れていますが,災害は,いつ,どこで起きても不思議ではなく,自分事として考え,行動していくことが必要です。一日も早く能登半島地震,能登半島豪雨災害で被災された方々に穏やかな日々が帰ってくることを祈って生活したいものです。
少し話は変わりますが,以前私がこの学校で担任したり,部顧問になって過ごした卒業生の中に,若くして亡くなっている人が2人います。私のような年寄りが生きていて,若くて未来のある青年たちが早くいなくなってしまうのは言葉に言い表せない思いになります。
思いがけず若くして亡くなった人のことを考えるとき,災害に遭わず,事故に遭わず,病気をせずに,自分は,私たちは生きている。つまり私たちは生かされていることの意味を考えないといけないのではないかと思います。
生かされているからには,この世でやることがある,ということなんだと私は思うようにしています。何か人のために役に立つことをしなさいということなんだろうと。
どんな分野で人の役に立つのか,その見極めを始めるのが高校生の時期なのだと思います。
この時期になるといろんなお店でクリスマスソングが流れていますね。しかし,26日になるとすぐにお正月モードに突入する,日本という国は外からの文化を上手に取り入れて生活するのが上手な国だなと感心させられます。
年末年始は,行く年を思い,来る年への希望を感じる時でもあります。
・自分過ごしたこの1年はどんな年であったか。
・十分な努力ができたか。
・何が足りなかったか。
除夜の鐘を聞きながら,心静かに自分を振り返りたいですね。
それではみなさん良いお年を迎えてください。
令和6年師走月24日
校長 伊地知 健三